孤独死(実体験) 

1号戸建てで孤独死がありました。

こちらのブログで、事の進捗についてご報告したいと思います。

 

1日目

夕食中、スマホに警察署から電話。

着信したとき、「〇〇警察」の文字を見て

とても嫌な予感がした。

用件は

お風呂場で亡くなっているのが見つかった入居者様を搬出するために、邪魔になってるお風呂の扉の丁番を外して良いか確認の電話。

もちろん承諾し、救助をお願いする。

ご遺体の状況から推測するに、亡くなってからそれほど日数は経ってなさそうとのことでした。

現段階では何もわかっていないため、電話をいったん切り、後日警察及び生活保護課に問い合わせることに。 

その後は客付けしてくださった仲介の担当者さんに連絡。後日、現場確認してもらうのと、保証会社の孤独死の保証を使うための手続きについて調べていただくようお願いしました。

また、この担当者さんは管理物件で何度か孤独死の処置をご経験されたことがあるので、現場を確認次第、特殊清掃業者の相見積とりましょうね、と話をして電話を切りました。

 

2日目

仕事の昼休憩の時間に、警察に状況確認の電話をする。基本的には生活保護課に報告を入れているので、そちらに問い合わせるようにしてくださいとのこと。

こちらから電話しようと思った矢先、生活保護保護課の担当者さんから入電。

入居者が飼われていたペットを預かりますと、保健所から連絡があったそうで、連絡先を教える許可がほしいとのこと。

許可してすぐに保健所から入電。

今日にでも鍵を預かって、明日救出します。とのこと。夕方には自宅に鍵を受取りに来てくださいました。

夏場でエアコンもかかっていないので、

迅速なご対応に感謝。

夕方には自宅に鍵を受取りに来てくださいました。

 

警察の方から1点連絡というかお願いがありました。

亡くなった入居者様はとある宗教を信仰されていたようで、ご近所のその宗教のコミュニティに属されていたようです。そしてそのコミュニティの方が今回亡くなっているのを発見してくださったみたいです。

 

で、その発見者さんが宗教のご本尊を返却してほしいと警察に相談されていたようです。

私としては処分に困るであろう代物だったので、連絡先を交換して後日引き取ってもらいました。

孤独死対策を調べておきながら、結局導入に二の足を踏んでいるうちに起きた今回の事故。

ご本人が新聞を取られていたことと、地域のコミュニティに参加されていたことが、発見が早くなった大きな要因となりました。

 

3日目

お昼頃には保健所の方から、ペットの救出が完了した旨の連絡をいただく。

5匹とも生きていたが、糞尿で部屋は散らかっていた模様。

一応、オーナーさんでペット引き取られますか、と確認されましたが、ペット禁止の集合住宅住まいのため、申し訳ないながらも丁重にお断りしました。

夕方には私の自宅に鍵を返却しにお越し下さって、ペットの救出は完了とのことでした。

 

この日は保証会社の営業の方からもご連絡をいただきました。

要約すると、「必要な書類は諸々あるので、追ってご連絡しますが、ご提出をお願いします。孤独死の片付け費用としては10万円と、賃貸契約に含まれていたクリーニング代を書類が揃ってからお支払いします。」

といった内容でした。

 

4日目

そろそろ片付けを進めようと、重い腰を上げました。本来であれば入居者様の身内の方の了承をとってから片付けるのが本筋ですが、何せ身内の方がいらっしゃらない。入居契約のときから、万一の時はすぐ片付けに入ろうと決めていました。

とはいえ、遺留品之片付けや特殊清掃の業者さんと繋がりがある訳ではなかったので、なかなか腰が重かったわけです。

そこで、2号戸建て以降ずっとお世話になっているリフォーム業者さんに事情を説明した上で相談してみました。

特殊清掃のあとにリフォームも必要だと考えていますが、まずはお知り合いに特殊清掃の業者様がいらっしゃればご紹介いただけませんか、と。

返答は意外にも「ウチで引き受けますよ」との申し出。この回答に、肩の荷が一気に軽くなった気がしました。

 

翌日にはまず部屋の状況を確認するので、鍵を貸してください、との申し出に、「自宅のポストにキーボックスを設置する」という方法で鍵の受け渡しをさせていただきました。(現地にも、リフォーム業者さんの事務所にも伺うタイミングがなかったので、謝罪しながらです)

現場写真の送信をお知らせするLINEの通知音が仕事中に鳴りまくっていました。

昼食後、恐る恐る写真を確認すると、なかなかのゴミ屋敷っぷりと、ペットの糞尿による汚れでした。

一方、亡くなっていたお風呂場は、それほど酷い状況ではありませんでした。

ただ、臭いがキツく、虫が発生しているので、早々に片付けないと、建物へのダメージが進んでしまうとのことでした。

早々に見積りを出すので、週明けにも片付けに着手させてもらえますか、との連絡があったので、もちろん承諾し、いったんお昼休みの連絡は終了となりました。

 

5日目

リフォーム業者さんから、見積りが到着。正確には4日目の深夜には届いていた。

本当にいつもスピーディーに対応して下さることに頭が上がりません。

金額的には、1号戸建てのお家賃3年分。

破産する金額ではないが、なかなかのダメージ。

消毒と残置物の撤去が大部分を占める内容でした。室内は一通りクロスと床を張替える仕様。

勤務終了後にリフォーム業者さんから電話が入り、詳細な説明を受ける。

リフォーム業者さんの希望通り、早めの施工を改めてお願いした。

 

8日目

リフォーム業者さんから入電。

工事のご挨拶を近隣にして下さったとの報告。そこで以前騒音トラブルのあった住民さんから、大家さんの連絡先を教えてくれとの申し入れがあったとのこと。

本人(私)の了承もなしに教えられないと一旦お断りをしてくださったとのことでした。

その週末、賃貸仲介の業者さんと一緒に菓子折りを持ってご挨拶へ。

 

その週末

朝一近隣へご挨拶に伺うも、1番ご挨拶すべき住民さんがいらっしゃらず、気の重いミッションを残したまま、午後から出直し。

再訪問した際にはご在宅。想像していた通り、かなりご立腹の様子でした。ただ大声で怒鳴り散らすというより、頼むから住民トラブルを放置しないで欲しいということをこんこんと説かれたという感じで、その内容も相まって正直怒鳴られるより辛かったです。

 

今回のトラブルの要点は

入居者様が不在のとき、ペットの犬がずっと吠えている。

入居者様の帰宅が夜遅く、近隣住民様は早朝から仕事のため、早く寝たいが眠れない。

入居者様本人にお願いに言っても全く聴く耳をもってもらえない。

大家とも連絡がつかない、仲介した不動産屋に連絡しても我関せずの返事。

といったことでした。

本人同士が話すると、どうしてもトラブルになるので、責任を持って対応してほしいとのご要望でした。最後には、自分でビジネスやろうという気概は応援するし、次の入居者を探すのもリフォームするのも応援しているよ、と有難いお言葉までかけていただきました。

次回の募集時には、ここを反省点として募集条件を設定しましょうと仲介業者様と話して解散しました。