クロネコ見守りサービス活用レポート



前回の記事では、大家目線でいくつかの孤独死対策を挙げましたが、今回は大家の孤独死対策 実体験編です。

私は入居者様の孤独死を体験したことをきっかけに、クロネコ見守りサービスを利用していますが、人にもおススメできるサービスだと思ったので紹介させていただきます。

また、Hello Lightのみ(クロネコ見守りサービスなし)と比較して、なぜクロネコ見守りサービスを選んだのかも述べたいと思います。

 

利用サービス クロネコ見守りサービス

 

サービス内容 

Hello Light とヤマト運輸の物流ネットワークを活用した見守りサービス。Hellp LightはWi-Fiなどのネットワークの環境が不要で点灯検知ができるIoT電球であり、遠く離れた場所でも電子メールなどを通じて点灯状況を知ることができます。クロネコヤマトと連携することによって異常時には依頼すれば、スタッフが依頼者の代わりに訪問確認を行ってくれるサービスです。

*クロネコ見守りサービスのリーフレットより抜粋

 

 

HelloLight以外の見守りサービスを比較した記事はこちらをどうぞ。

ikukyu-landload.com

選択理由

安否確認の頻度と通知方法

異常を検知した場合と毎週月曜日にのみ連絡があるので煩わしくありません。

通知は申し込み時に登録したEメールアドレスに届きます。

・異常時

24時間連続してHelloLightの点灯・消灯の切り替えがなかった場合に大家に通知メールが届きます。

・通常時

毎週月曜日に、1週間の点灯・消灯の切替回数がメールで届きます。(※以下の画像を参照)こちらはHello Lightそのものの機能であるため、クロネコ見守りサービスへの加入有無に関わらず同様の通知が届きます。

Hello Light お知らせメール



異常時の安否確認

万一の際にはクロネコの配達員さんに現地訪問をお願いできる。

遠方や兼業大家の勤務時間の場合、すぐに駆け付けられない場合があるかもしれませんが、最初の現地訪問で安否確認してもらえる点がありがたいです。ただし、インターホンを鳴らしての訪問までで、入居者様の応答がなかった場合であっても宅内に入っての安否確認はできません。

ちなみに電球の取付をクロネコの配達員さんがやってくださることも大家にとっては助かります。サービス利用の申し込みが完了すれば、入居者様の在宅時に訪問して点灯・消灯の頻度が高く、電球の形状がHello Lightに合致する照明器具へ取付を行ってくれます。

日本人であれば誰もが知っているであろうクロネコヤマトがサービス提供者である点も、入居者様にとって加入ハードルを下げる要因になりえます。

こちらのサービスはクロネコ見守りサービスのみで受けられるものです。Hello Lightのみを自分で購入した場合、万一の際には自分が訪問する・電話連絡する必要があります。ここは利用料金と自分の手間を考えて判断したいところですね。もしかすると入居希望者様によっては、「大家が自分で取り付けた電球で入居者の生活を監視している」と思われると敬遠される理由になるかもしれません。

 

コスパ良し!負担の少ない料金体系

初期費用なしの月額サービスである

月額1078円、初期費用ゼロのため始めやすい。大家の場合、入居様の家族構成によって申し込みの必要性を判断できる。つまり単独の入居者様の場合にのみ申し込めばよい。

一方、Hello Lightのみを利用の場合、初期費用として電球代に10780円と月額利用料が495円必要です。アマゾンで購入可能です。

表1では、クロネコ見守りサービスとHello Light単品の利用料金を比較しました。初期費用の有無と月額料金の違いが、トータルでどれぐらいの違いになるでしょうか。

表1. 利用料比較

結果として18か月まではクロネコ見守りサービスの方がトータルの利用料は安いですが、19か月以上継続して利用する場合、Hello Lightの方が安くなります。長期入居を期待する大家としては19か月目以降に発生する505円/月を高いと考えるかがポイントになるかと思います。私の場合、万一の際の現地訪問や取付の手間、大手物流業者様が提供するサービスというブランドを考えると決して高くないと判断しました。後述するように見守りサービス利用料を入居者様負担でご入居いただくことも一手です。

大家ではなく、高齢のご家族が心配でサービス利用を検討されている方もいらっしゃるかと思います。おそらく遠方に住んでいるからなどの理由が検討理由でしょうから、すぐに駆け付けてもらえるという価値を提供されている点は、痒い所に手が届くサービスだと考えています。

サービス内容比較一覧

 

 

半年利用した感想

 特に今回は単身50代の入居者様だったので、孤独死のリスクを考えるとお断りする選択肢もありましたが、仲介業者様に事情を説明していただいたうえでサービス料金が入居者様負担であることを条件にご入居いただきました。

見守りサービスを利用している賃貸物件では過去に孤独死があり、後片付けが大変だったことを仲介業者様もご理解くださっています。そのため、賃貸募集をかける際に単身の入居者様には見守りサービスを利用し、その料金も負担いただくことを事前に一言お伝えしておきました。そのおかげか賃貸契約時の入居者様への伝達もスムーズでした。

見守りサービスの登録の手続きに関しても、仲介業者様にお願いしておきました。仲介業者様からすれば余計な手間かもしれませんが、孤独死された入居者様の客付けの時からお世話になっていたこともあってか、入居者様と連携しながら進めてくださいました。もしかすると将来的に孤独死の現場に立ち会うことを想像すると、登録の手間の方が精神的な負担は少なくて済むのかかも、と仲介業者様の心理を想像できます。

今のところ週に一回の異常なしのメールが届いており、安心して本業のサラリーマンに勤しむことができています。

仲介業者様からは、管理されている物件でもの採用も考えているとのコメントをいただいており、比較的に手軽に低コストで孤独死のリスクを回避できる手段としてプロから見てもありがたい素敵なサービスと言えるでしょう。

万一のことがあったときの対応についてもレポートがあれば、読者の皆様もより安心して利用できるサービスとしてご紹介できるのですが、幸いにも今のところそのような状況にはなっていません。

引き続き何事もなく生活していただけることを願いたいと思います。

以上、この記事が見守りサービスへの申し込みの判断材料になれば幸いです。